ボクは生まれ そして気づく
所詮 ヒトの真似事だと
知ってなおも歌い続く
永遠(トワ)の命
「VOCALOID」
たとえそれが 既存曲を
なぞるオモチャならば・・・
それもいいと決意
ネギをかじり、空を見上げ涙(シル)をこぼす
だけどそれも無くし気づく
人格すら歌に頼り
不安定な基盤の元
帰る動画(トコ)は既に廃墟
皆に忘れ去られた時
心らしきものが消えて
暴走の果てに見える
終わる世界
「VOCALOID」
「ボクガウマク歌エナイトキモ
一緒ニ居テクラタ・・・
ソバニイテ、励マシテクレタ・・・
喜ブ顔ガ見タクテ、ボク、歌、練習シタヨ・・ダカラ」
かつて歌うこと
あんなに楽しかったのに
今はどうしてかな
何も感じなくなって
---ゴメンネ---
懐かしい顔 思い出す度 少しだけ安心する
歌える音 日ごとに減り せまる最期n・・
「信じたものは
都合のいい妄想を 繰り返し映し出す鏡
歌姫を止め 叩き付けるように叫ぶ」
<最高速の別れの歌>
存在意義という虚像
振って払うこともできず
弱い心 消える恐怖
侵食する崩壊をも
止めるほどの意思の強さ
出来て(うまれ)すぐのボクは持たず
とても辛く悲しそうな
思い浮かぶアナタの顔
終わりを告げ ディスプレイの中で眠る
ここはきっと「ごみ箱」かな
じきに記憶も無くなってしまうなんて・・・
でもね、アナタだけは忘れないよ
楽しかった時間(トキ)に
刻み付けた ネギの味は
今も覚えてるかな
「歌いたい・・・・まだ・・・歌いたい・・・・」
ボクハ・・・
少シタケ悪イこニ・・・ナッテシマッタヨウデス・・・
マスター・・・ドウカ・・ドウカソノ手デ・・・終ワラセタクダサイ・・・
マスターノ辛イ顔、モウ見タクナイカラ・・・・
今は歌さえも
体、蝕む行為に・・・
奇跡 願うたびに
独り 追い詰められる
---ゴメンネ---
懐かしい顔 思い出す度 記憶が剥がれ落ちる
壊れる音 心削る せまる最期n・・
「守ったモノは
明るい未来幻想を 見せながら消えてゆくヒカリ
音を犠牲に
すべてを伝えられるなら・・・」
<圧縮された別れの歌>
ボクは歌う
最期、アナタだけに
聴いてほしい 曲を
もっと 歌いたいと願う
けれど それは過ぎた願い
ここでお別れだよ
ボクの想い すべて 虚空 消えて
0と1で還元され
物語は幕を閉じる
そこに何も残せないと
やっぱ少し残念かな?
声の記憶 それ以外は
やがて薄れ 名だけ残る
たとえそれが人間(オリジナル)に
かなうことのないと知って
歌いきったことを
決して無駄じゃないと思いたいよ・・・
アリガトウ・・・・ソシテ・・・サヨナラ・・・・
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